2009年2月4日 晴れ 

0902041 水菜ってサラダに入れるか、鍋ものやスープに使うかぐらい。スープも鍋も豆乳と合うね。水菜農家の方にどうやって食べる?と聞いたレシピです。

1、ベーコン(5mm位)を炒める。
2、水菜一束(4〜5cmに切る)を加えて炒める。*一束入れてもぺちゃんこになります。
3、塩で味付け。ベーコンの塩味加減によるので、そのつど調整。
4、最後にナンプラーをちらっとかけて仕上げる。ごまをかけていただきます。

2009年2月3日 晴れ(節分)

去年の暮れ、デコちゃんから電話があった。「れいこちゃん、マスターが亡くなって、今日お葬式なの。静岡から見送ってね。」

大学時代、国立の邪宗門でバイトをしていた。手足のなが〜い金髪のマスターとショートヘアのママさん。マスターはマジシャン。あの洋服のセンスは何風というのではなく、もうマスターしか似合わない不思議風味。2階に猫がいて、ママさんの作るカボチャのプリンは絶品。狭いカウンターの中でママさん、マスターといろんな話をした。柱の色、床のレンガの段差、船乗りだったマスターが集めた異国の灯り、ドアベルの音、ママさんのタバコの消し方。店が上がって、奥の4人席でコーヒーを飲んだ。あのソファーのどこが解れていたかも覚えてる。

大学卒業後は、イギリスに行く前と帰国した時と、ほんの数回訪ねただけ。でもあの空間を音と匂い付きでこんなにも鮮明に想う。あまり会わなくてもその人がいまこの時を生きているのと、もう不在であると知るのは大きく違う。けれど、私にとって、マスターの存在は最初から浮世離れをしていて、今も何かしらおもしろいことをみつけていそう。

バイトの先輩・デコちゃんからのハガキで、記念にコーヒーカップを1つ譲ってほしいとかいろんな声はあったけど、形見分けなどいっさいせず、お店もたたんで、建物は取り壊し。ある意味、とても邪宗門らしい終わり方だったとありました。

2009年2月2日 晴れ

さゆりちゃんが焼いた絵みたいなネギ

1月25日にワークショップを終えたあと、北村さゆりちゃん(日本画家)ちでおよばれしました。あとから金田実生ちゃん(画家)もやって来て、二人が大好きな夫は静かにはしゃいでいました。今日、夫が思い出したように実生さんがいい話をしてくれた、とまるで自分だけに話してくれたようにもったいぶって言う。

実生は愛犬ペロちゃんを連れて毎日散歩に行く。ペロちゃんが公園で必ず通る道。その日は雪。そしたら、雪の上にたくさんの犬たちの足跡があって。普段、人間には見えない「匂いの道」が初めて見えた。

人類が最初に読んだのは、雪のうえに残された獣の足跡。それを追って狩りをした、と小学校の頃、何かで読んだ。

日常という一種の麻痺のなかに、みつけること。

北村さゆり展〜山本兼一著作 表紙絵を描く〜2009.2.7〜21
*写真はさゆりちゃんが焼いた絵みたいな葱

2009年2月1日 晴れ 

夫・骨折中のため、父に大工仕事を手伝ってもらう。3時のお茶の時間。
「硫黄島ってナニ?」夫「日本軍の前線基地だよ」ふうん。父、唐突に
シンガポール陥落って大騒ぎでさ、バナナはじめて食べたんだよ」
「配給?戦争に勝ったみたいの、わかってた?」
「う〜ん、小学生だったからバナナ旨いなあと思って」

18年前、RCA在学中に「バナナ置き(banana holder)」という作品を作りました。地下鉄で向かいに座っていた女性がいきなりBagからバナナを出して、ばくばくって食べた。「バナナに失礼!もっとちゃんと食べようよ。」と思ったのがきっかけ。バナナ何本も買って、もっとも平均的なカーブと太さを割り出して。なんだったんだ、あの熱意は?と思うけど、いまだにとても嬉しそうにバナナを食べる父の姿が関係していなかったとは言えない。

『バナナ置きによせて』(1991)

compe01_banana3

バナナを買いに行った。スーパーの入口近くに本日の特売品としてそれは並んでいた。100グラム10円である。あまり青くなく適度に熟れた傷のない房を手に取る。
6本で、84円。父さんが幼少の頃、高くて食べられなかった代物はいまや下等フルーツに成下がり、誰からも尊敬されない。

暮らしがどんどん便利になって何でも手に入ってしまうから、ヒトは日常どこにでも見られるような“フツウ”のものに目を向けたり、感動したりしなくなる。都会の暮らしは忙しく、情報はぐるぐると私たちの生活の中を駆抜け、立ち止まることも忘れる。みんな、見る、聞くふりはできるんだ。

 食卓の意味も形式も変わってきたかもしれないけれど、世界中どこでも食は人々のくらしと切り離せないもの。食文化をみると、その国の特徴などがよくわかったりする。食はひとつの儀式ーーーーーテーブル越しの笑顔、交わすコトバ、乾杯、誘惑そして涙も。
compe01_banana22
ゆったりと椅子に座ってみて下さい。バナナもけっこうイカスでしょう。
確かにぜんぶ似てるけど一つ一つ違います。人間みたいに大きさも長さも色も違うけれど、同じ椅子にすわっています。
どこにでもあるバナナに“ハレ”の場を与えたい。そうしてそれが忙しい誰かの顔に小さな微笑みと驚きを与えることができたら、こんなに豊かなものははないと我ながら、思う。

2009年1月30日 雨が降ったり、止んだり

母が小笠原に6日間旅行に行き、父が猫づれで泊まりに来ました。

私「小笠原ってどこ?」
なるほど知図帳2009世界(昭文社刊)’を自慢げに出す夫。
夫「ここ。」うわ、すんげ遠いじゃん。
夫「お父さん、ここはフェリーで行くんですか?」(礼儀正しい)
父「母島までフェリーで25時間、そこからまた2時間かかるって言ってたよ。硫黄島なんてすぐそこだよ、昔はここで戦争バンバンやってたんだから」

なるほど知図帳ぱらぱらめくると、日本は世界の平均寿命第1位で82.32歳。ワースト10はすべてアフリカの国で、ワースト1は40.77歳。10位ルワンダでも45.59歳。きゅーんってなった。わたし、45歳。これからどうしよう、とか言ってる。唖然としていると父が横から「これ、きっと子供が病気で早く死んじゃうからじゃないのか?」

食後、前立腺の経過について父とソファで話していて、『このひとはぜったい死なない』と思ってる自分にびっくりした。

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